全校保護者会に寄せて

生徒全員が活躍する学校づくりを目指す

 2020年の大型クルーズ船から始まったコロナ禍は3年目に突入しました。この間、マスクの着用や黙食そして手指消毒や換気など様々な対策を講じてきました。本校の生徒も先生もリモート授業やオープンハウスの仮想空間での実施など中等らしさを存分に発揮して切り抜けてきたと自負しております。今年度は、さらに国内外の校外研修など最大限に可能性を見出し実現する方向で動いていきたいと考えております。

 今年度の教育方針も変わらず、生徒に『公平な中で卓越性を』求めたいと思います。私たちは一般的に頭で論理的に考えることが大切であり、心に何となく思い描くことを軽視しがちです。しかし、「思う」ということは、その人の行動の源であり人間性や人格を形成する基本となります。自分だけ良ければいいという利己的な「思い」でいると、えげつない人格となっていきますが、他人を思いやる優しい「思い」でいると、自然と豊かで素晴らしい人格を形成していきます。人間の心には少なからずとも、この自分さえよければいいという利己的で邪な心と他人に尽くしたいという思いやりの利他の心が同居しています。この利己的な心を抑えて他人のために尽くす利他性が心の大きな部分を占めることが、将来豊かで平和で幸福な人生となるかを決めるのです。さらに、「思い」が公平で利他性に富むのと同じくらい、「思い」を志に高めることが大事だと考えています。将来こうありたい、ああしたいという思い、心の中でふと浮かんだ思いつきを何としても成し遂げたい志へと高めていくのです。たとえば、将来医療従事者になって感染症と戦いたいと思ったら、どうすれば出来るのかを考え続けるのです。しかし、こんなこと思ってもどうせ実現できない、などの曇りがあってはただの思いつきのままで終わってしまいます。自分の可能性をひたすらに信じて一所懸命に努力をすれば、必ずや「思い」は遂げられます。人間の「思い」は想像以上に凄まじい力を秘めています。

 教育方針の『卓越性』とは、本校の生徒が「世界のため人類のために尽くす」のように、出来るだけ高邁で崇高な志を持ってほしいとの願いをこめています。自分の夢に向かって一点の曇りなく努力すれば必ずや「思い」は遂げられると信じています。そのために本校の生徒全員が知力体力とともに立派な人間性に磨きをかけてほしいと「思い」ます。

 保護者の皆様もどうぞ子どもたちの「思い」が実現するように温かく見守っていただければ幸いです。

令和4年4月23日
土浦日本大学中等教育学校
校長 堀切浩一

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