校長通信 第1回

皆さん、こんにちは。
あらためまして、校長の堀切です。
今回は今年度最初のキックオフとなる始業式で、全校生徒に伝えた内容となります。

始業式式辞内容

 私が本校に赴任した2003年開校当時、本校受験生は今の4分の1、約250名くらいでした。現在は1000名を超す受験者数で倍率約7倍の難関校となっています。当時約2倍の競争を勝ち残った生徒でしたが、この第1期(現在31歳)の卒業生から東京大学・筑波大学・日本大学医学部・米国ミシガン大学など、自分の夢に向かって中等を羽ばたいていきました。

 今年の19期生は147名、一昨日の入学式から本校の制服を着て登校してきています。そこで14期6年生から18期2年生の先輩たちに年初確認したいことがあります。それは自分たちの入学した時の心境です。期待と不安に満ちていたはずです。新入生には元気のいい子もいれば引っ込み思案の子もいます。そんな新一年生に思いやりを持って接してください。挨拶をしてください。これは入学式の式辞でも述べた本校の伝統と考えています。多様性の世界で生きるには、公正な精神のもと人を見下さない妬まない姿勢が大事です。本校は校舎がバリアフリーな環境となっています。つまりハードに壁はないのですが精神に壁はないのでしょうか。思いやりとは結構難しいもので相手の立場に立って本当に自分がやれることはないか考えてあげることです。寄り添うだけでなく時には実行する力も持たねばなりません。そのために自分を鍛えねばならないのです。新入生のスピーチで英語は小出絵万莉さんが格差の無い社会のために貢献したいと、日本語では山下凌生くんが世界で苦しむ人のために医療で貢献したいと夢を語ってくれました。本校の教育方針の「多様化する世界において格差を乗り越え、国際社会に貢献できる人材の育成」にぴったりです。グローバルな世界で社会貢献するのは言うは易し、行うは難しです。英語の伝達力だけでなく相手の背景理解として歴史文化習慣など多岐にわたっての知識を身につけねばなりません。それが教養です。

次にそれぞれの学年に校長として伝えたい願いがあります。

 6年生は、最終学年です。成功しても失敗しても悔いの残らない1年にしてください。昨年の13期生はコロナ禍の中、先生たちと見事に頑張って成果を残しました。成果とは困難な中にも工夫をして結実させるプロセスのことで、このノウハウを13期生は中等の先生方に残してくれました。14期生は安心して目標に向かって励んでください。

 5年生は、実質的なリーダーシップを発揮してください。後輩に模範を示す一年であってほしいと願っています。

 4年生は、中等生らしい高い目標を掲げてください。コンテストやグループワークなど個人や仲間で切磋琢磨して、本校教育方針の「卓越性」に取り組んでみてください。

 3年生は、学年やクラスの団結力、チームワークを考えた行動を期待しています。チームに貢献するには自分に何が出来るか考える一年にしてほしいと願っています。どんな役割でもチームワークに欠かせないというスピリットを学んでください。

 2年生は、他人の立場を理解して発信できる力を身につけてください。コミュニケーションをとるには相互理解が必要です。相手が大切にしていることを尊重したうえで発信する姿勢を身につけてください。教育方針では「相互依存」の関係の構築と示しています。

 1年生は、自分から遠いと感じる人ほどしっかりと挨拶を心掛けるようにしましょう。信用から信頼にかわることを願っています。

 新たな年度の第一歩として、全生徒の皆さん一人ひとりが自らの目標を掲げられるように最初の「校長通信」をアップします。

土浦日本大学中等教育学校
校 長 堀  切  浩  一

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